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東大寺平瓦片
東大寺平瓦片
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本品は、東大寺再建に際して焼成された平瓦の一部で、東大寺の刻印を残すます。奈良時代、聖武天皇の勅願により建立された東大寺は、治承四年(1180)源平の争乱にて平氏の兵火に焼失しましたが、翌年、後白河上皇の命を受けた俊乗房重源により、朝廷ならびに鎌倉幕府の庇護を得て大規模な再建が進められました。
この瓦は、その再建事業に供された備前国・万富東大寺瓦窯の産で良質な粘土と豊富な薪材に恵まれ、古来より焼物生産の盛んな地として知られます。加えて、吉井川の水運を利用して奈良への搬送が容易であったことから、瓦焼成の一大拠点として選ばれたものと考えられています。古文書にも、建仁三年(1203)七月、万富で焼かれた瓦が東大寺へ納入された旨が記されており、本窯の重要性を裏付けます。
東大寺復興の歴史を今に伝えるもので鎌倉初期の確かな手触りを備えた一片ではないでしょうか。
縦 11 横 7 厚み 2.5(cm)