檀像愛染明王像

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この愛染明王像は、「檀像(だんぞう)」と呼ばれる一群に属するものと考えられます。檀像とは、本来、白檀など木目の緻密な香木を用いて彫られた仏像を指し、その芳香を生かすため、目や唇、髪などを除いて彩色を施さないのが特徴で、もっとも、後世には桜や柘植などを代材として制作された例も少なくなく、本像についても現状では香りの確認ができないため、材質の断定には至りません。
像容は、非常に繊細かつ鋭利な彫刻表現で、厳しい表情には密教尊らしい迫力があります。もとは六臂像でしたが、残念ながら現在は四本の腕を欠失しています。截金などの華麗な加飾は見られないものの、彫りの深さや刀の冴え、全体の均整の取れた造形からは高い彫刻技術がうかがえ、制作時期は中世まで遡る可能性があると考えております。
背面にボンドの付着、欠損や傷みは少なくありませんが、これほどまでに細密で力強い彫りを備えた愛染明王像に出会う機会は決して多くありません。この機会にぜひご検討ください。

縦 3.5 横 4.5 高さ 5.5(cm)