竹製油注

  • 65,000円(税込)
在庫状況 売約済 ありがとうございました

長い竹の注ぎ口と持ち手、そして使い込まれた飴色の肌が印象的な油次です。形や作行きこそ異なりますが、いつかは手にしたい奈良春日社の古作油注を思わせる、静かな趣を備えています。
竹の部材には時代を経た風合いが見られる一方、煤竹を用いて作ったのか、後世に作り替えられたか、あるいは修理が施されたものと思われます。こうした竹製の品が春日社のみで用いられていたとは限らず、竹という身近な素材ゆえに、広く人々の暮らしの中で使われていた可能性も考えられます。
来歴を断定することはできませんが、魅力は、その簡素な姿と無駄のない造形にあります。細く長く伸びた注ぎ口、持ち手、時代を経た味わいのある肌、そして必要最小限にまとめられた繊細なつくり。素朴でありながら、どこか凛とした佇まいがあります。
内部にはオトシが収められており、かつて識者によって花器として見立てられていたようです。オトシには注ぎ口への穴はなく油次、水注として使えませんので予めご了承ください。
花を一輪、さりげなく投げ入れるだけで、静かに景色が整う。飾り立てずとも花を引き立て、空間に自然な余韻をもたらしてくれる一品。


縦 25.5 横 5 高さ 9.5(cm)